Adobe Summitに見る顧客体験管理(CXM)の未来 〜Personalization at Scale〜

我々はAdobe Summitから何を得るべきか

近年、日本国内においても、マーケティングDXにおいて顧客体験管理(CXM)が重要であるという情報を目にする機会が増えていますが、2022年のAdobe Summitにおいてもこの流れは変わることなく、より大規模に優れた顧客体験を提供するためのパーソナライゼーションに関するイノベーションやユーザー事例が数多く発表されました。この世界最大級のデジタルエクスペリエンスのイベントであるAdobe Summitから、日本におけるマーケティングDXを推進する立場にある我々は何を得るべきでしょうか。今回は、以下の点に注目して2022年のAdobe Summitを振り返ります。

  • 日本とグローバルにおけるマーケティングDXの差は広がっているか
  • グローバルのマーケティングDXはどう進化しているか
  • 日本企業におけるマーケティングDX推進に必要なものは何か

アドビでは予てより、企業が現在のデジタル時代を生き抜くためには、高度にパーソナライズされたコミュニケーションを提供する顧客体験管理(CXM)を重要戦略のひとつとして捉える必要があるというメッセージを発信し、数多くの企業のマーケティングDXをサポートしてきました。

その中で、私たちが日本とグローバルのマーケティングDXを比較した際に差が大きいと感じている点が、事業戦略上におけるパーソナライゼーションの重要度です。グローバルでは、顧客体験におけるリアルタイム性やクロスチャネル、AI(人工知能)/ML(機械学習)によるパーソナライゼーションの重要度が高い反面、日本はパーソナライゼーションに対する運用面のリスクや対応可能な人材の不足などを理由に事業戦略上の重要度が低い企業が多く、CXMという面では一般的なターゲティング施策やレコメンデーション、マーケティングオートメーションによるトリガーメールの配信に留まっており、真のパーソナライゼーションが実行できている企業は少ないのが実情です。この要因についても、しっかりと紐解いていきたいと思います。

※この記事は アドビブログ で公開されたものを許可をいただき転載しています。