パソコンの消費電力を節約する方法5選!実際にかかっている電気量も解説

近年の働き方の主流となったテレワーク。テレワークで働くようになったために、電気代が高くなってしまった人は多いのではないでしょうか。

とくに、パソコンの消費電力はかなり高く、意識していないだけで多額の電気代を支払っている可能性があります。本記事では、パソコンの消費電力を節約する方法について解説します。

電気代を節約すれば家計的にも、経費的な面でも負担を抑えられるはずです。2023年6月には多くの大手電力会社が値上げを発表したことから、対策のためにぜひご一読ください。

パソコンの消費電力の節約方法5選

パソコンの消費電力を抑える方法は、以下の5つです。

  • シャットダウンとスリープを使い分ける
  • ディスプレイの明るさを下げる
  • 使っていない外部機器を外す
  • 通気口の掃除を定期的に行う
  • 電気代の高い時間帯はバッテリーで使用する

ひとつずつ解説します。

シャットダウンとスリープを使い分ける

パソコンから離れるときは、シャットダウンとスリープを使い分けるようにしましょう。

シャットダウンはパソコンの電源をON/OFFにするときは消費電力量が大きくなりますが、それ以外の間はほとんど消費しません。一方のスリープは電源のON/OFFではシャットダウンほど消費電力は大きくありませんが、常時少量ながら電気を使っています。

マイクロソフト社の調べによると、離席時間が90分以内の場合はスリープを、それ以上の場合はシャットダウンにするのが節電に効果的だそうです。

【参考】ちょっと離籍、休憩の時にも賢く節電するには?|Microsoft

ディスプレイの明るさを下げる

ディスプレイの明るさを下げることでも、節電に大きな効果をもたらします。マイクロソフト社の調べによると、ディスプレイの輝度を40%に調整するだけで約23%の節電につながるとのことです。

ここで、Windows ノートPCの内蔵ディスプレイにおける輝度の下げ方を解説します。

まず、Windowsのメニューを開き「設定」をクリックします。

システム画面より「ディスプレイ」の欄をクリックしてください。

画面上部に「明るさ」欄の右側にバーがあるので、ボタンを左右に動かせば調整できます。左側に動かせば暗くなります。



暗くし過ぎると見えづらくなって本末転倒なので、程よい明るさに調整しましょう。

使っていない外部機器を外す

USBなどのパソコンの外部機器でも、実は電力を消費しています。例えば、Lenovoの外部機器の消費電力量を見てみましょう。

機器名電力量ThinkVision M158W
(消費電力)Lenovo パフォーマンス FHD Webカメラ5V, 900mA
(入力電力)ThinkPad ユニバーサル USB Type-C ドック65W
(出力電力)Lenovo 3.5mm インイヤーヘッドフォン 25mW
(消費電力)

イヤホンのように普段何気なく使っている外部機器でも、電力を消費しています。使っていないのであればすべて取り外し、使うときだけ接続すれば最小限の電力でパソコンを使用できます。

通気口の掃除を定期的に行う

以外と見落としがちなのが、通気口にホコリを溜め込んだために消費電力量が上がってしまうケースです。

通気口にホコリが溜まる原因は、機内を冷却するための空気を吸い込んだときに、ファンの部分にホコリが付着するためです。ホコリが溜まってしまうと冷却効率が悪くなり、必要以上にファンを稼働しなければならないために、消費電力量が上がります。

また、通気口にホコリが溜まったまま使い続けてしまうと、熱暴走やショートを起こしやすくなり、故障につながる恐れもあります。

私たちが思っている以上にパソコンはホコリを吸い込み、溜め込んでいるものです。パソコンの使用頻度が高い人は、3~4ヶ月に1回は掃除するようにしましょう。

電気代の高い時間帯はバッテリーで使用する

契約している電力会社の料金プランが時間帯によって料金が異なる形態の場合は、高い時間帯はバッテリー駆動にするのもひとつの方法です。料金が低い時間帯にだけ電源接続で利用し、充電しておけば、電気代の節約になります。

ノートパソコンの人にしか利用できない手法ですが、バッテリー駆動ができる強みを生かして、試してみてください。

なお、バッテリー駆動でノートパソコンを動かす場合は、バッテリー切れに注意しましょう。作業途中でバッテリー切れを起こすと、保存していないデータが消えてしまう恐れがあります。


パソコンの消費電力量と電気代

パソコンの消費電力を節約する方法はいくつかありますが、そもそも電気代がいくらかかっているのか、把握していない人も多いのではないでしょうか。

とくにテレワークにより自宅で作業している人は、世帯全体の電気代として請求が来るので、パソコンだけのイメージは湧かないものです。

ここからは、パソコンの消費電力量にもとづいて電気代がいくらかかっているのか、解説します。

デスクトップの場合

デスクトップパソコンの消費電力はスペックや機種によって異なりますが、50~150W程度と言われています。加えて、デスクトップパソコンの場合はディスプレイも別途必要になり、消費電力は10~30Wほどです。

ここからは、以下の条件で電気代を算出していきます。

【条件】

  • 1ヶ月間の使用時間は1日8時間を22日間の、176時間とする
  • 本体の消費電力を100W、ディスプレイを20Wと仮定する
  • 電気代は1kWhあたり27円で計算する
電気代本体475.20円ディスプレイ95.04円合計570.24円

なお、外部機器を接続したり電力会社のプランが高かったりする場合、上記よりも電気代がかかります。あくまで、目安の一つとして把握しておきましょう。

ノートPCの場合

一般的なノートパソコンの消費電力は、10~30Wと言われているので、ここでは20Wと仮定して算出します。

デスクトップと同様の条件で算出した場合、1ヶ月間の電気代は95.04円となります。

ノートパソコンはデスクトップよりも本体サイズが小さいこともあり、少ない電力で動かせることがわかります。

契約している電気プランを見直せば一気に安くなることも

パソコンの電気代が高い理由は、そもそも契約している電力会社のプランが高いことも考えられます。近年では電力自由化により、自分で好きな電力会社を契約できます。

電力会社の契約を変更していない場合は、基本的に大手電力会社のサービスを利用していることになります。東京なら東京電力、大阪なら関西電力です。

しかし、電力会社の契約プランを見直してみると、年間で数千円も安くなることも十分にあります。

金額にして、ノートパソコンの電気代を丸々賄えるイメージです。

ぜひ、お住まいのエリアで提供している電力会社を探してみて、料金プランを比較してみてください。

まとめ

リモートワークの普及により、家でパソコンに触れる時間が増えている人は、思っている以上に電気代がかかっている可能性があります。

しかし、パソコンの消費電力を抑える方法はいくつかあるので、取り入れれば電気代の節約につながるはずです。最後に、パソコンの消費電力を押さえる方法をまとめてみました。

  • パソコンから離れる時間が短いときはスリープを、長いときはシャットダウンを使う
  • ディスプレイの明るさを見づらくない範囲で下げる
  • 外部機器は使うときだけ接続する
  • 通気口の掃除は3~4ヶ月に1度は行う
  • 時間帯によって料金が異なるプランの場合は、バッテリー駆動も活用する

経営者や個人事業主の方であれば経費の削減にもつながり、経営面においてもメリットがあります。本記事を機に、普段から使っているパソコンの使い方を見直してみてはいかがでしょうか。



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